【イベントレポート】2025年1月 大阪ポップアップご相談会
大阪・中崎町で2日間にわたり開催した毛皮リメイクポップアップ相談会。たくさんのお客様にご来場いただきました。
久しぶりに親子3人で臨んだイベントということもあり、私たち自身も大いに楽しみながら過ごした2日間。
「旅行がてら来ました!」と三重・和歌山・岡山など、遠方からお越しくださった方々も多く、改めて想いが詰まった毛皮を生かしたいという願いの強さを感じました。
「タッドファーさんのデザインが素敵だったから」とこの機会にご来店くださる方が多かったことは、私たちにとって何よりの喜びです。
受け継がれる毛皮のストーリー
今回も、多くのお客様がご家族の思い出が詰まった毛皮を大切に持ち込んでくださいました。
- お祖母様が遺されたもの
- 義理のお母様から譲り受けたもの
- 昔お母様が買ってくれたもの
それぞれに物語があり、「なんとかして使いたい」という共通の想いがありました。
「せっかくリメイクするなら、長く使えないと意味がない。毛皮の良さを引き出しながら、デザインも妥協したくない」
そんなお客様の想いに寄り添いながら、一緒に「この毛皮を一番生かせるアイテムは何か?」をじっくりと考える時間は、まさに至福のひとときでした。
お預かりした毛皮は、職人の手で新たな命を吹き込まれ、また次の世代へとつながっていきます。
一部のビフォー&アフター写真は、後日Instagramや本サイトでご紹介予定ですので、ぜひ楽しみにしていてください。
大阪・中崎町という温かい場所で
会場となったのは、住宅街の中にひっそりと佇む真っ白なギャラリー。
窓から差し込むやわらかな光、時折聞こえる子どもたちの元気な声、向かいの食堂に集まる常連さんたち…。
あたたかい場所に、あたたかいお客さまばかり来てくださった2日間。この場所とお客さまとのご縁に感謝いたします。
創業者が掲げた「毛皮の病院」の看板
今回のポップアップには、会長・松田勝彦(父)、創業者の娘である松田さゆり(母)、そして現代表である私・松田真吾(3代目)の親子三人で臨みました。
実は、このメンバーでのイベント参加は久しぶり。母は病気を乗り越え、私は2人の子育ての山場を越え、ようやく揃ってお客様をお迎えできるようになりました。
普段は無口なのに、毛皮のお直しのことになると突如、饒舌になる父。お客さまの気持ちに寄り添うことが生き甲斐のような母。そんな場を作り、お客さまに楽しんでいただきたい私。
昨年末、創業者である祖父が亡くなりました。94歳、タフで聡明で、釣りとお酒が好きなお茶目な人でした。その3年前に亡くなった祖母の元へ。タッドファーの「タッド」は祖母の名前「ただ子」から来ています。
祖父母が「毛皮の病院」という看板を掲げて生み出したタッドファーは、お客様を全国に広げ、たくさんの期待をいただきながら長い長い航海を続けています。
職人さんの高齢化、生地や付属品の値段高騰、毛皮市場の変化、たくさんの荒波に揉まれ、いつまでこの仕事を続けられるのだろうかと不安に思うことは多々あるのですが、それをお客さまの「ありがとう」の一言が支えてくださいます。
これからも、毛皮と想いをつなぐために
今回のイベントを通じて、改めて「使い切る」「次世代へ受け継ぐ」というリメイクの価値を感じました。これからも、一針一針に想いを込めて、お客様の大切な毛皮を生かし続けていきたいと思います。
今後のイベント情報や、リメイクの事例紹介などは、本サイト・Instagramや公式LINEで随時お知らせしていきますので、ぜひチェックしてみてください。
これからもタッドファーをご愛顧のほどよろしくお願いいたします。